ベトナム国家銀行によると、2026年上期のキャッシュレス決済は150億件を超え、総額は約7.2兆米ドルとなった。前年同期比では件数が34.28%増、金額が12.24%増。買い物や交通、公共料金など、日常の少額決済へ利用が広がっている。
政府は2030年までにキャッシュレス決済額をGDP比30倍へ引き上げる方針だ。銀行口座とデジタル取引の普及が進む一方、安全性や地方部での利用環境が次の課題となる。
ベトナムのキャッシュレス決済件数、上期150億件超
2026年上期のキャッシュレス決済は150億件超、総額約7.2兆米ドルだった。1日平均の決済額は約1,050兆ドン、約400億米ドルに達する。現地報道によると、上期の決済総額は同期間の国内総生産(GDP)の28倍を超えた。
決済額には、企業間送金、給与、仕入れ、個人間送金、店舗での支払いなどが含まれる。同じ資金が複数の取引を通じて動くため、経済規模を上回る大きな金額になる。銀行や決済事業者のシステムが、企業活動から日々の買い物まで幅広い取引を支えている。

件数34.28%増、1件当たり決済額は低下
前年同期比では、決済件数が34.28%増えたのに対し、金額の伸びは12.24%だった。件数の伸びが金額を22.04ポイント上回り、1件当たりの平均決済額は前年同期から約16.4%下がった。高額な送金だけでなく、少額で利用頻度の高い支払いが増えている。
利用を支えるのが銀行口座とデジタルチャネルだ。15歳以上の89%超が決済口座を持ち、多くの金融機関では取引の95%超がデジタル経由となった。医療、教育、交通、行政サービスでもキャッシュレス化が進み、生活のさまざまな場面で現金を使わない選択肢が定着している。
QRによる越境決済も広がった。ベトナムはタイ、ラオス、カンボジア、中国、韓国、シンガポールの6カ国と接続している。旅行者の支払いに加え、小売店や飲食店では海外発行の決済手段を受け入れやすくなり、観光消費を取り込む基盤が整いつつある。
決済口座2億3,200万、利用基盤が拡大
キャッシュレス決済の拡大はここ数年続いている。2021~2025年の年平均増加率は件数が58.86%、金額が24.36%だった。2025年12月の個人決済口座は2億3,200万口座を超え、前年同月比13.68%増となった。決済口座の増加が続いている。
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