ベトナムの2026年上期M&Aは公表126件、金額を確認・推定できる89件の合計が約24億3,000万ドルとなった。前年同期比で件数は約20%減る一方、取引金額は14%増え、大型案件への集中が鮮明だ。7月は31件・約2億2,800万ドルに減速しており、市場全体の回復より案件構成を読む必要がある。
上期126件、件数減でも大型案件が金額を押し上げ
総額24.3億ドルは「金額確認89件」の合計
Grant Thornton Vietnamによると、2026年1~6月にベトナムで公表されたM&Aは126件だった。このうち取引金額が公表された、または推定可能だったのは89件で、合計は約24億3,000万ドル。金額不明の37件は総額に含まれないため、「126件すべての取引総額」と読むのは正確ではない。金額が確認できる案件の平均規模は約2,700万ドルだった。
前年同期比では案件数が約20%減少した一方、公表・推定可能な案件の金額は14%増えた。件数の裾野が広がったというより、少数の大型案件が金額を押し上げた構図だ。公表案件の集計であり、すべてが上期中にクロージングを完了した取引とは限らない点にも注意が必要になる。

5~6月だけで上期金額の約71%
金額の集中は月別に見るとさらに明確だ。5月は24件で、金額を確認できる22件の合計が約7億60万ドル。6月は33件、同29件で約10億ドルに達し、5~6月だけで上期総額の約71%を占めた。
5月はVinFast Autoが公表した生産・販売会社VFTPの株式譲渡計画が約5億3,000万ドル規模となり、製造業の月間取引額を大きく押し上げた。6月もVinpearlの2億5,500万ドルの資金調達、Phat DatによるLotte Properties HCMC持分35%の取得計画、LPBank株取得など大型案件が続いた。上期の金額増は市場全体に均等に広がった動きではなく、特定案件の影響を強く受けている。
7月は減速、投資判断は業種と買い手の構造で見る
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