ベトナムで外国人労働者の無許可就労や使用者の届出義務違反に対する罰則を定めた政令283/2026/ND-CP(以下、政令283号)が、2026年9月10日に施行される。

無許可就労は労働者本人に、届出漏れや職務内容の不一致は使用者に罰金が科され、法人には個人の罰金の原則2倍が適用される仕組みだ。

政令283号の概要と外国人労働者への影響

政令283号は、外国人労働者の雇用に関する労働・社会保険分野の行政処罰を定めた旧政令12/2022/ND-CPを廃止し、2026年9月10日付けで置き換わる。無許可就労、使用者の届出義務違反、就労許可の職務内容不一致や許可証の未返還、申請書類の偽造など、違反の類型ごとに罰金額が細分化されている。

ベトナム政府電子新聞によると、外国人労働者向け就労許可の発給要件や申請手続きを定める現行の基本枠組み自体は、2025年8月7日付けで公布された政令219/2025/ND-CPが担っている。政令283号は、この許可制度における違反行為への罰則を規定したものだ。

雇用人数で変わる罰金額、個人と法人の違い

無許可就労と届出義務違反の罰金

無許可の状態で働いた外国人労働者本人には、1500万〜2500万ドン(約9万〜15万円)の罰金が科される。就労許可証や免除証明書を取得していない場合に加え、失効した許可証・免除証明書を使用した場合も対象となる。

一方、使用者側の届出義務違反(届出漏れ・遅延・不備)に対する罰金は、個人事業主で100万〜300万ドン(約6,000円〜1万8,000円)。政令283号第7条2項は、法人に対する罰金を個人に対する罰金の原則2倍と規定しており、企業として違反した場合の負担はより重くなる。

雇用人数が多いほど重くなる罰金と追加制裁

無許可の外国人労働者を雇用した使用者への罰金は、雇用人数に応じて段階的に重くなる。1〜10人の場合は3000万〜4500万ドン(約18万〜27万円)、21人以上になると6000万〜7500万ドン(約36万〜45万円)に達する。違反の内容によっては、罰金に加えて没収や外国人労働者の国外強制退去といった追加制裁が科されうる。

点検すべき実務ポイント

続きを読むには会員登録またはログインが必要です。