ベトナムの製造業で回復が一段と鮮明になっている。S&P Globalが9月3日に発表した2026年8月のベトナム製造業PMI(購買担当者景気指数:Purchasing Managers’ Index)は53.3となり、7月の52.9から上昇した。
50を上回るのは14カ月連続で、8月は生産の伸びが2年超ぶりの速さとなった。新規受注も2025年10月以来の強い伸びを記録する一方、雇用は減少しており、好調な生産がそのまま雇用拡大につながっているわけではない。
ベトナム製造業PMIは53.3、生産が加速
8月のベトナム製造業PMIは、製造業の事業環境が2月以来最も強く改善したことを示した。特に生産は16カ月連続で拡大し、伸び率は2年超ぶりの速さとなった。新規受注も大きく増加し、製品開発や顧客需要の改善が生産を押し上げた。
一方、新規輸出受注は4カ月ぶりに減少した。減少幅は小さかったものの、地政学的な不確実性が海外需要の重しとなっている。国内需要による受注拡大が、今回の製造業回復を支える重要な要素となっている。
8月は価格と供給面の圧力も弱まった。原材料の購入量は増加したものの、増加ペースは3カ月ぶりの低水準となった。投入コストの上昇率は11カ月ぶりの低さとなり、販売価格の上昇ペースも4カ月連続で鈍化した。原材料の在庫は5カ月ぶりの速いペースで減少し、完成品在庫も4月以来の速さで減った。
受注増に対応して投入した資材が生産に回り、完成品が顧客へ出荷されたためだ。供給面の制約とコスト上昇が緩和したことで、企業は受注を生産増につなげやすい環境になった。
生産拡大が続く一方で、雇用は縮小傾向
注意すべきなのが雇用の動きだ。製造業の雇用は8月に再び減少し、過去6カ月で5回目の減少となった。企業からは退職や定年退職、臨時雇用の縮小などが報告されている。
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