ベトナム政府は8月11日、2030年までの人工知能(AI)人材育成に関する国家戦略を承認した。レ・ティエン・チャウ副首相が決定1528号(1528/QD―TTg)に署名した。重点分野でAIを活用できる大卒以上の人材を少なくとも5万人、研究者やエンジニアなど高度なAI人材を1万人以上育成する。教育システムの再構築から中小企業支援まで、社会全体でAI人材の底上げを図る内容となっている。
ベトナムでAI人材5万人を育成、うち高度人材は1万人
2030年までに全ての教育段階・教育訓練課程にAIを取り入れた教育システムを構築し、2035年までにベトナムのAI人材育成能力を域内トップクラスへ引き上げる方針を掲げた。一般教育・大学予科の学習者の80%以上、高等教育機関の学習者の100%、職業教育機関の学習者の80%以上が、AIを安全かつ効果的に活用するための知識・技能を身につけることも目標に含まれる。
1万人以上を目指す高度AI人材のうち、少なくとも1,500人は中核技術の研究開発を担い、重点AI事業を主導できる専門家に育て上げる。高度なAI教育・研究拠点を10カ所以上設け、うち5〜7カ所を域内先進水準へ、イノベーションの中核を担う高等教育機関も25校以上整備する計画だ。
AI研修、労働者1,000万人対象
対象は学生や研究者だけにとどまらない。労働者については少なくとも1,000万人を対象に、AIツールの利用やデータ分析、業務自動化、人と機械の協働などに関する基礎研修を実施する。
中小企業や協同組合に対しても、AI研修プログラムや能力評価ツール、専門家によるコンサルティングを支援し、労働生産性と競争力の向上につなげる。自動化で仕事を代替されるリスクがある労働者や、不利な条件の地域に住む学習者、テクノロジー分野で働く女性、障害者など、AI技能を習得する機会が届きにくい層への配慮も明記された。2025年4月に運用を開始した政府主導の学習支援プラットフォームなども活用し、オンラインでのAI技能普及を進める。
東南アジアで加速するAI人材争奪
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