ソフトバンク子会社のSB Telecom Vietnamが、ベトナム地場の工業団地開発会社SHINEC、IT企業Litehouse、銀行VietABankと提携した。4社はIT・金融などを組み合わせ、工業団地に入居する企業向けの統合サービスを提供する。背景には、ベトナムで拡大する製造業投資と、日系企業の誘致をめぐる競争がある。
ベトナムの工業団地でソフトバンクと地場3社が提携
4社は8月6日、ハイフォン市のナムカウキエン工業団地でMOU(協力覚書)を締結し、14日に発表した。同工業団地は約263ヘクタール、入居率100%に達している。
今回の連携では、スマート工場やIoTを活用した設備監視、ネットワーク・クラウド基盤、AIによる自動化、エネルギー消費やCO2排出量の可視化など、製造企業向けの幅広いソリューションを検討する。
また、日本企業のベトナム進出を支援する「ジャパンデスク」の設立も検討している。

IT・金融が支えるベトナム工業団地の新体制
4社はそれぞれ異なる役割を担う。SHINECは工業団地のインフラと実証の場を提供し、SB Telecom VietnamはICT技術とソフトバンクの日系顧客ネットワークを活用する。
Litehouseはデータ基盤やAI導入に関するコンサルティングを担当し、VietABankは工場建設や設備投資に必要な融資、貿易金融などを担う。
つまり、工業団地、IT、データ・AI、金融という異なる機能を組み合わせ、企業の投資から工場運営までを支援する体制を目指すものだ。
ベトナムで実績を積むSHINECとSB Telecom
今回の連携の背景には、両社がベトナムで培ってきた事業基盤がある。
SHINECはナムカウキエン工業団地を開発・運営する地場企業で、廃棄物の域内循環などを取り入れた「エコ工業団地」モデルにも取り組んできた。
一方、SB Telecom Vietnamは2012年設立のソフトバンク完全子会社で、ハノイとホーチミンに拠点を置く。法人向けICTサービスなどを手掛けており、今回の提携では、SHINECの工業団地運営基盤とSB Telecom VietnamのICT技術・顧客ネットワークを組み合わせる。
JETROの調査では、ベトナムに進出する日系企業から行政手続きの煩雑さや地方政策の不透明さなどが課題として挙げられている。
ハイフォンが誘致を強める日系企業とFDI
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