トー・ラム書記長兼国家主席が9月7〜9日にロシアを国賓訪問し、プーチン大統領と貿易額150億米ドル(約2兆3198億円)の早期達成や、原子力を含むエネルギー協力の拡大で一致した。

ベトナムの党・国家トップによる国賓訪露は1991年以来で、共同声明はエネルギー協力を両国関係の「戦略的突破口」と位置づけた。

国賓訪露、貿易額150億米ドルの早期達成で合意

9月10日付の現地紙VnEconomyによると、両首脳は9日にクレムリンで会談し、二国間の貿易額を早期に150億米ドルへ引き上げるよう努めることで合意した。会談後の共同記者発表でトー・ラム氏は、年間貿易額を2030年までに150億米ドルとする目標を改めて示した。

画像出所:Bao Lao Cai

1991年以来の国賓訪露、既存目標を首脳が再確認

今回の訪問はプーチン大統領の招待によるもので、ベトナムの党・国家の最高指導者による国賓訪露は1991年以来初めてとなる。150億米ドルの目標自体は、同月10日にビエンチャンで開かれた越露外相会談で「2030年までに」と掲げられたものだ。さらに2026年6月18日には、レ・ミン・フン首相がカザンでプーチン大統領と会見し、目標の早期達成と、ニントゥアン1原発の早期着手に向けた交渉促進を確認している。今回の首脳会談は、こうした既存の目標を首脳レベルで改めて確認した形だ。

共同声明、エネルギー協力を「戦略的突破口」に

政府新聞(9月10日付)が伝えた共同声明は、燃料・エネルギー分野の協力を越露関係の「戦略的突破口」と位置づけた。具体的には、ロシア産の石油・LNG供給に関する協力の加速と、洋上風力を含む新規電源の建設協力を明記している。会談では、原子力・風力・ガス火力への協力拡大でも一致した。

文書交換式では、ペトロベトナム(ベトナム国家産業エネルギーグループ)とロシアのザルベジネフチ(Zarubezhneft)が、戦略的原油備蓄システムの投資案を共同研究する枠組み合意を交わした。

原発と投資協力から読むベトナムのエネルギー調達の変化

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ベトナム経済メディアInfoBank 編集長

三浦 賢弥

KENYA MIURA

山形県山形市出身。筑波大学大学院でのベトナム研究・ホーチミン市師範大学での留学を経て、JETRO(日本貿易振興機構)に入構。

ベトナム進出コンサルティング・市場調査会社に7年間携わり、2026年1月にベトナム経済メディアInfoBankを企画・運営する株式会社InfoBase創業。代表取締役に就任。

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