国営ベトナム郵便総公社(ベトナムポスト)は2026年8月14日、携帯通信サービス市場への参入を発表した。自社で無線周波数帯を持たない仮想移動体通信事業者(MVNO)として全国で展開する。第1弾となる外国人観光客向けのトラベルSIM「ポテル(Pottel)」は15日に販売を始めた。全国1万3,000カ所の郵便局網を販路に、郵便から通信、金融商品、行政サービスまでを近所の1カ所で完結させる構想を掲げる。
ベトナムポスト、VNPT回線を借り6番目のMVNOへ

ベトナムポストは「ビナフォン」ブランドを展開する国営ベトナム郵政通信グループ(VNPT)の通信網を借りてサービスを提供する。MVNOは自社で基地局や周波数を持たず、既存事業者の回線を借りて独自ブランドで販売する事業形態だ。大規模な設備投資を抱えずに通信事業へ入れる点が特徴となる。
認可は2025年12月26日、科学技術省通信局から取得した(免許番号559/GP-CVT)。周波数を使わずに全国規模で事業を展開できる免許で、音声通話、メッセージ、機器間のデータ伝送、インターネット接続の提供が認められている。トラベルSIMは、この免許で扱える範囲のうちデータ通信から入る。
ベトナムには周波数を保有する通信事業者が4社、MVNOが5社ある。ベトナムポストは6番目のMVNOとなる。既存のMVNOはiTel、Wintel、Local、VNSKY、FPTで、いずれも大手の回線を借りて運営している。調査会社の推計ではベトナムのMVNO市場は2025年に2億3,300万米ドル(約371億円、1ドル=159円で換算。出所:日本銀行、2026年8月19日時点)規模で、2030年までの年平均の伸びは4%程度にとどまる。限られた成長を分け合う市場に、新たな一社が加わる。
第1弾は観光客向けトラベルSIM「ポテル」
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