ベトナム内務省は、2027年1月1日付で地域別最低賃金を平均7.8%引き上げる政令案について、意見公募を開始した。国家賃金評議会が政府へ勧告した内容に基づくもので、月額賃金は地域区分に応じて31万〜39万ベトナムドン増加する見込みだ。

あわせて、最低賃金の適用地域区分についても、フンイエン省やホーチミン市など5つの省・市で見直しが提案されている。ベトナムで事業を展開する日系企業にとっても、人件費計画や進出戦略に直結する重要な動きとなる。

ベトナム最低賃金2027年、7.8%引き上げの背景

内務省は現在、労働契約に基づいて働く労働者を対象とした最低賃金政令の最終調整を進めており、意見募集を経て政府に提出、正式決定を仰ぐ方針だ。今回の引き上げは、国家賃金評議会が全会一致で政府に勧告した内容に沿ったものであり、2027年1月1日からの施行が予定されている。

背景には、2019年労働法第91条が定める「労働生産性・経済成長・企業の競争力に見合った賃金水準の確保」と「労働者の最低限の生活水準の保障」という2つの目的がある。加えて、行政区画の再編や地域経済の実態変化を踏まえ、最低賃金が適用される地域区分そのものの更新も課題となっている。

内務省の試算では、今回の引き上げにより、2027年末時点で労働者の最低生活費水準を約3.7%上回る賃金水準が確保されるとしており、企業の事業継続力を維持しながら労働者の生活向上を図る狙いがあるとしている。

地域別の最低賃金水準と時給換算

草案で示された2027年の月額最低賃金(4地域区分)は以下の通りだ。

  • 第1地域:月額570万ベトナムドン
  • 第2地域:月額508万ベトナムドン
  • 第3地域:月額445万ベトナムドン
  • 第4地域:月額404万ベトナムドン

現行水準からの増加幅は31万〜39万ベトナムドンで、平均引き上げ率は7.8%となる。

あわせて時給ベースの最低賃金も規定されており、第1地域が27,400ベトナムドン、第2地域が24,400ベトナムドン、第3地域が21,400ベトナムドン、第4地域が19,400ベトナムドンとされている。この時給換算は、労働法が定める月額最低賃金と標準労働時間をもとに算出する方式で、国際労働機関(ILO)の助言を受け2022年から採用されている手法だ。

適用地域区分の見直し、5つの省・市が対象に

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