2026年上半期のベトナム採用市場は、堅調の見通しだ。人材サービス大手Adecco Vietnamに寄せられた求人依頼は第2四半期に入って明確に持ち直し、製造業やテクノロジー分野を中心に引き合いが強まっている。一方で応募件数は前年同期を下回り、企業が求める要件と候補者の実像との間に乖離が生じている。
ベトナムの雇用需要は回復も、応募は前年同期比13%減

Adecco Vietnamが2026年8月3日に公表した上半期の市場アップデートによると、同期間のベトナム採用市場は前年同期と比べておおむね横ばいで推移した。ただし内訳を見ると、全業種で一律に人員を積み増す動きではない。事業成長、業務効率化、DX、企業統治といったテーマに直結するポジションへ、採用枠を意図的に振り向ける企業が増えている。
同社が受け付けた求人依頼は、2026年第2四半期に第1四半期比で32%伸びた。一方、候補者側の反応は鈍い。応募件数は2025年上半期と比較して13%減少している(前年同期比)
整理すると、
- 求人依頼:第2四半期は第1四半期比プラス32%
- 応募件数:前年同期比マイナス13%
という、基準の異なる2つの数字が並走している状態にある。求人が増えているのに応募が減るという構図は、企業にとって募集をかけても母集団が形成しにくい環境だ。
製造は70%増、テクノロジー・金融は44%増

業種別で最も勢いがあるのは製造・エンジニアリング分野で、求人需要は前年同期比70%の伸びを記録した。背景にあるのは、生産能力の増強、サプライチェーンの再編、そして高付加価値な製造領域への投資である。具体的に引き合いが強いのは、エンジニア、生産オペレーション、サプライチェーン、調達、品質管理、工場マネジメントといった職種だ。
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