ベトナム中部カインホア省は、ニントゥアン第1・第2原子力発電所の用地取得を2026年10月15日までに完了する目標を掲げた。第1原発では補償金の支払いが86件にとどまり、土地の権利関係の確認と移転後の生活再建が課題となっている。省人民委員会は9月7日の会議で対応の加速を指示した。

第1原発は補償金の支払いに遅れ 第2原発が先行

9月8日付タインニエン電子版によると、会議では原発事業に伴う補償、支援、再定住と用地取得の進捗を確認した。第1原発の予定地はフオックジン村、第2原発はビンハイ村に位置する。省は両事業を対象に期限を示し、地元行政に残る課題の整理と処理を求めている。

第1原発の対象は783件 支払い済み面積は146.6ヘクタール

第1原発では、783件、計515ヘクタールが用地取得の対象となる。9月5日までに333件、338.1ヘクタールについて、土地の由来を確認する書類の案や補償・支援案の作成、公示が進められた。一方、補償金の支払いは86件、146.6ヘクタールにとどまる。補償案を準備した案件が、そのまま支払いまで完了しているわけではない。

支払い済みは対象件数の約11.0%、対象面積の約28.5%となる。件数と面積では進捗の見え方が異なり、土地の広さが異なる案件を同じ重みで数える件数比率だけでは、確保できた用地の規模は判断できない。なお、これらは補償金の支払い状況を示す比率であり、現地の引き渡し完了率を示すものではない。

第2原発は814件で補償案を承認

第2原発では、対象841件のうち814件で補償案を承認し、754件で補償金を支払った。第1原発に比べて手続きが先行する。第1原発の333件は案の作成・公示段階、第2原発の814件は承認段階にあるため、両者を同一の手続き完了件数として比較することはできない。

ニントゥアン第1原発事業の影響を受けるフオックジン村の沿岸集落。

写真:KỲ NAM/Thanh Niên(2026年9月8日掲載)

土地の確認と移転後の生計確保が期限達成を左右

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ベトナム経済メディアInfoBank 編集長

三浦 賢弥

KENYA MIURA

山形県山形市出身。筑波大学大学院でのベトナム研究・ホーチミン市師範大学での留学を経て、JETRO(日本貿易振興機構)に入構。

ベトナム進出コンサルティング・市場調査会社に7年間携わり、2026年1月にベトナム経済メディアInfoBankを企画・運営する株式会社InfoBase創業。代表取締役に就任。

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