EVN(ベトナム電力公社)のアイン副総裁がニントゥアン1原発の課題を示した。法制度・資金・人材の壁を越え、ベトナムは原子力発電による2030年代の電源確保を目指す。
EVN副総裁が示した「3つの課題」
ベトナム現地報道によれば、ベトナム電力(EVN)のグエン・タイ・アイン副総裁が、同国初の原子力発電プロジェクト「ニントゥアン1」の課題と対応策を明らかにした。立地は行政区画の再編で旧ニントゥアン省から現在のカインホア省に変わっている。計画ではロシア製VVER-1200型の原子炉2基、合計出力は約2400メガワットとされている。
アイン副総裁が挙げた課題は3グループに整理される。第一に法的な枠組みや規制・基準の整備、第二に投資資金の規模や資金調達モデル・信用契約、第三に人材の確保と社会的合意の形成だ。ベトナム政府はEVNをニントゥアン1、ペトロベトナム(PVN)をニントゥアン2の投資主体に指名済みで、レ・ミン・フン首相は2030年末までの完成という5年間の期限を設定している。
原発稼働に必要な人材は2000人超の規模
ニントゥアン1の稼働には2000人超の人材が必要とされ、内訳はプロジェクト管理に約400人、運転・保守に1700~1800人が見込まれている。この土台にあるのが海外研修の蓄積で、2016年の中断前にはロシアや日本への研修派遣を含む人材育成が進められていた実績がある。日本への研修派遣の実績がある分野でもある。
人材や治安確保など5分野での対策を強化する
アイン副総裁は、これらの課題への対応として5つの重点解決策グループを進めていると説明した。具体的にはプロジェクト管理モデルの整備、用地取得・住民移転、人材育成と技術移転、透明な情報提供による社会的合意の形成、公安省・国防省と連携した治安確保策の5点だ。
フン首相はまた、国際的な協力の推進を関係省庁に指示しており、なかでもIAEA(国際原子力機関)との協力強化を重視しているという。ベトナム政府は改訂電力開発計画(PDP8)で、ニントゥアン1・2原発が2030~2035年に稼働開始し合計出力4000~6400MW、2050年までにはさらに8000MWを追加する計画としている。
ニントゥアン計画の経緯と日系企業への視点
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