ベトナムの首都ハノイで、建設・インフラ分野の労働力不足が年末まで続く見通しとなっている。環状道路や橋梁、都市開発などの大型案件が相次いで施工のピークを迎える一方、技能工や建設機械オペレーターなどの供給が追いついていない。賃金や福利厚生を引き上げる動きも広がっており、人材獲得競争が建設コストや工期に与える影響が注目される。

ハノイの建設人材不足、年末まで続く見通し

ハノイでは、環状道路や橋梁、都市開発などの大型案件が相次いで施工段階に入り、建設人材の確保が難しくなっている。ハノイ雇用サービスセンターは、建設・インフラ分野の採用需要が高水準で推移し、2026年末まで競争が続くとみている。9月に入っても、技術者や技能工だけでなく、現場作業員や建設機械のオペレーターを巡る採用競争が続いている。

大型インフラ案件が同時に施工ピークへ

背景にあるのは、公共投資を含む大型プロジェクトの進展である。VnExpressによると、環状4号線の並行道路、環状2.5号線、紅河を渡る複数の橋梁、大規模都市開発などが人材需要を押し上げている。ハノイ市は8月末時点で公共投資の執行を進めており、9月以降も交通、橋梁、鉄道、排水などの工事を重点的に加速する方針を示している。

建設が進むトゥ連橋で作業する作業員 (画像出所)vnexpress.net

政府系の報道では、2026年のハノイの公共投資計画は171兆1,001億ドンで、8月末までの執行額も大きく積み上がっている。市は年末に向け、主要案件で週・月単位の工程管理を強化し、資材供給や用地、契約などのボトルネック解消を進めている。施工量を確保するための人材需要も高止まりしやすい環境である。

求人側は待遇改善を進めている。9月の報道では、建設技術者・監督の月額報酬が1,500万~3,500万ドン、技術労働者や専門機械オペレーターが1,000万~2,000万ドン程度とされる。一方、8月末の就職フェアでは34社が約1,400人分の求人を提示し、求人の76%を労働者、15%を中級・技能工、9%を大学・短大卒が占めた。

報酬上昇でも技能人材の確保が課題

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ベトナム経済メディアInfoBank 編集長

三浦 賢弥

KENYA MIURA

山形県山形市出身。筑波大学大学院でのベトナム研究・ホーチミン市師範大学での留学を経て、JETRO(日本貿易振興機構)に入構。

ベトナム進出コンサルティング・市場調査会社に7年間携わり、2026年1月にベトナム経済メディアInfoBankを企画・運営する株式会社InfoBase創業。代表取締役に就任。

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